この記事で紹介するのはThe MOON DUST Tarot カードデッキの【小アルカナのソード】14枚です。
カードの種類はライダー版に準拠しているものの、
絵柄はとても美しく幻想的なデザインのカードデッキです。
タロットカードのスタンダードとも言える『ライダー版』「スミス・ウェイト・センテニアル・タロット」と比較しながらご紹介します。
このカードデッキは、製作された1909年当時の風合いが忠実に再現された復刻版タロットカードです。
The MOON DUST Tarot の小アルカナ:ソードについて
スキャンした絵柄の画像をもとに、リーディング例も交えてご紹介していきます。
カードの画像は左から、「裏面」「表面」「比較用のタロットカード」となっています。
ソードは「風」のエレメントを持ち、人間の知恵や思考、言葉に関する事柄を表すスートです。
The MOON DUST Tarotでの美しいデザインをお楽しみください。
小アルカナ:ソード14枚の絵柄紹介
ソードのエース~10、ペイジ、ナイト、クイーン、キングの順番でご紹介していきます。
ソードのエース
ライダー版とほぼ同じデザインになっています。
困難な中にあっても、知恵とアイディアで未来を切り開いていく、始まりのカード。
ソードを持っているのは神の手、剣先の王冠は勝利を意味します。
知識を駆使して勝負に出るという意味もありますので、まさに「切り込んでいく」ソードのカードです。
ソードの2
ソードの2は自問自答している姿。
2つの事柄で迷っているが答えを出さない、もしくはどちらかを選ぶのが難しい状態を表しています。
The MOON DUST Tarotでは2つの剣を持っている女性が微笑んでいます。
もしかすると、答えは決まっているのかもしれませんね。
ソードの3
ハートを貫く3つの剣が描かれているカードです。
The MOON DUST Tarotでもライダー版と同じデザインをしていますね。
何か衝撃的なことがおこったり、不本意な状況になったりすることの暗示ですが、
その影響で物事の核心に迫ることができたり、本質を理解するきっかけになったりもします。
辛いけれども今が正念場、ということですね。
ソードの4
一次的な休息を促すカードです。
「今は休むとき」「休憩をするべき」「慌てて動くべきではない」というメッセージが込められたカード。
The MOON DUST Tarotでは、ライダー版と構図は違いますが4本の剣とともに眠りについている女性の姿が描かれています。
ソードの5
ソードの5は策略を巡らせての勝利を示します。
正攻法ではないかもしれない、とにかく結果にこだわるといったイメージです。
逆位置にになると奪われ敗北する側になります。
ライダー版では剣を奪われ悔しそうに去っていく2人の人物が描かれていますが、The MOON DUST Tarotでは5つの剣を残して走り去ろうとする女性の姿が描かれています。
まるで、本当はこんな方法で勝ちたくなかった、自分が目指していたものとは違う、という気持ちが伝わってくるようです。
ソードの6
ソードの6は「新天地への移動」を意味します。
ライダー版と構図が違いますが、The MOON DUST Tarotでも船に乗ってどこかへ行こうとしている場面が描かれています。
6本の剣はこれまで自分が蓄えてきた知識、経験です。
これを携えて静かに次のステージへ向かおうとしているのです。
ソードの7
ライダー版では5本の剣を盗む男性の姿が描かれていますが、The MOON DUST Tarotでは7本の剣のみが描かれています。
ずる賢く知恵を使って、誰かを出し抜いたり利益や情報を得たりする意味を持ちます。
裏の顔がったり、スパイを意味したりもするのでやや不穏な雰囲気のカードですね。
ライダー版の元の意味を知っていなければ、The MOON DUST Tarotの絵柄だけでは読みにくそうです。
ソードの8
策略によって孤立したり、孤独感を感じていることを表すカードです。
ライダー版では8本の剣に囲まれている女性が目隠しをされ縛れているのですが、足は自由です。
本当は自分の足でどこへでも逃げられるのに、その場に立ち尽くしてしまっています。
体ではなく、心が縛られている状態の暗示ですね。
自分を縛っているのは自分自身なのかもしれません。
The MOON DUST Tarotで描かれている女性は、それを理解して立ち上がろうとしているのでしょうか。
微笑んでいるように見えるのが意味深ですね。
ソードの9
ライダー版では、9本の剣が過去の行いを示し、それに後悔して嘆いている人物の姿が描かれています。
絶望感でいっぱいになり、何もできない状況です。
対してThe MOON DUST Tarotでは9本の剣の向こうで白鳥が空を舞っています。
過去は過去、今更取り繕っても何もならない。
未来を見据えてこれからの行動で示していくべき。
そんなアドバイスを感じる絵柄となっています。
ソードの10
今までのすべての行いを認める、これこそが自分自身であると。
また、状況はこれ以上悪くはならない、といった意味があるカードです。
ライダー版のデザインはかなりショッキングなものとなっていますが、画面の向こうには夜明けの空が広がっています。
明けない夜はない、ということですね。
The MOON DUST Tarotでは読み取りにくいのですが、真黒な服に包まれていた女性を、鳥たちが明るい方向へと誘っているようにも見えます。
背景の色も夜明け前の美しい空色に似ています。
ソードのペイジ
用心深く、周囲を警戒している姿の若者を描いているのがソードのペイジのカードです。
用意周到。
どんな状況にも対応するためにあらゆる情報を得ようとしている様子を表しています。
The MOON DUST Tarotでは剣を片手に目を閉じて集中力を高めている女性の姿として描かれていますね。
剣に力を込めているようにも見えます。
ソードのナイト
ソードのナイトは真っすぐに突き進み、その強さを示すカードです。
目的地はすでに見えており、勢いだけではなく冷静にその道を進みます。
The MOON DUST Tarotではスピード感はありませんが、自信を持って前進する騎士の姿として描かれています。
ソードのクイーン
鋭い洞察力と判断力、そして確かな知識がある強い女性のイメージとして描かれているのがソードのクイーンです。
バリバリに仕事をこなすキャリアウーマンといったところでしょうか。
厳格さとともに寛容な心を持つ女性像として描かれるので、まさに上司に欲しいタイプの人物ですね。
The MOON DUST Tarotで描かれている女性も、剣を片手に玉座に座っています。
ライダー版の方でも正面を向いていないデザインということで、芯は強いけれども意見を押し付けてくるタイプの人物ではない、という意図が表れたデザインなのかもしれません。
ソードのキング
ソードのキングは、高い知識を持って冷静に判断を下す男性の姿で描かれています。
手にする剣は鋭い知性と厳格さの象徴。
甘えを許さない厳しさを感じます。
The MOON DUST Tarotでは優し気な表情をしているように見えます。
ただ、普段ニコニコしている人が厳しい言葉を使ったり、厳しく指導をする一面を見るととても背筋が伸びますよね。
締めるときは正しい方向に締めてくれる、最高の上司像です。
比較に利用したライダー版タロットカード
19世紀、1909年に誕生したタロットカードのスタンダードとも言える『ライダー版』。
その当時の風合いが忠実に再現された復刻版タロットカードです。
小さめで手のひらサイズ。
レトロな印刷表現と缶入り包装が気に入っています。